【秩父銘仙】織元研修~新啓織物~
先日、2年ぶりにスタッフ研修旅行を開催しました。
埼玉県秩父市にある秩父銘仙の織元【新啓織物】さんの工房見学をさせていただきました。
代表の新井さんにお話しいていただきながら、工房見学しました。
お相撲さんや女優さんなどの銘仙着物を手掛けられたこともあり、最近では舞台の【酔いどれ天使】の佐々木希さんの衣装もてがけたそうです。
当日は快晴で、秩父の住宅街に佇む工房は、外にめだかがいる穏やかな空間でした。
ほぐし織のハンカチや風呂敷など見せていただき先生方も早速購入しておりました。
工房の見学では新井さんのお話に耳を傾けながら筆をとって聞いておりました。
秩父銘仙の魅力をたっぷりとふれられた研修となりました。
2日目は秩父を観光させていただき、長瀞で川下りをし、秩父をあとにしました。
1泊2日でしたが内容の濃い研修旅行となりました。
また、来年も開催できればと思います。
▼秩父銘仙
新啓織物さんのHPから抜粋させていただいております。
銘仙は、江戸時代から絹織物の産地として栄えた秩父地方。
銘仙とは、この周辺地方で織られた先染めの平織りの絹織物を総称します。
縞柄・格子柄・無地でも秩父銘仙と呼びます。
銘仙を代表する柄銘仙は「ほぐし織」という技法で織られています。
経糸に型染めをする為、大胆な大柄を表現する事ができます
軽く着心地の良いこの布には表裏がありません。
経糸の模様が緯糸の色と重なり合い深みのある色調が特徴です。
仮織りはこの後のほぐし捺染を行うためのほぐし織り特有の工程です。
他の織物にこの仮織りという工程はありません。
粗く仮織りして、糸が重ならないようにしております。
・ほぐし捺染(型染め)
仮織り済みのシート状になった経糸に型を使って染めていきます。
・巻き返し
柄の歪みや糸の張力を調整するための工程です。
・本織り
ようやく経糸に緯糸を織り込んでいく本織りになります。
仮糸をほぐしながら、織っていきます。
織る前に糸をしっかりと確認します。
仮織りの取り残しがあると絡まって、絡まって経糸が切れてしまいます。
経糸が切れたら、柄が繋がらず反物にならず、修復不可能になる場合が多く織るのに集中力と神経を使います。
新啓織物さんでは糸にこだわってブラタク糸を使用しております。
経も緯も絣糸を使用しているものもありますが、手間がかかり更に高価となりますので、通常は経糸だけ絣糸を使用しています。
経糸と緯糸の色を変えて織ると見る角度によって表情が変わって見え、織る際に経糸を交互にずらす事で、グラデーションの様な表現ができます。
この後、検反、整理加工を行い、反物、生地が出来上がります。
銘仙は着ているうちに柔らかくなります。
昔は絹紡糸を紡績してたので、厚みがありました。
ぜひ皆さんも秩父銘仙をお見掛けする事がありましたら、お手にとってください。
職人さんの魂を感じられると思います。
新啓織物さんありがとうございました。
新啓織物さんHP